書き出し形式は9種類、どれを選ぶか
時間がかかるのは抽出だけで、それも一度で終わります。抽出が終わった時点でスライドはブラウザの中にそろっているので、そのあとの書き出しは、同じスライドを別の形式でディスクに書くだけです。処理をやり直す必要も、待ち時間も、二度目のアップロードもありません。そもそも一度目のアップロードがないからです。
つまり決めるべきなのは「Xに書き出せるかどうか」ではなく、今回どれが必要かです。答えは、そのファイルを次に誰へ渡すか、どこへ置くかで決まります。以下で9種類を順に説明します。

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9種類の書き出し形式
抽出は1回、形式は9つ。習慣ではなく、そのファイルの行き先で選んでください。
| 形式 | こんなときに | ダウンロードされるもの |
|---|---|---|
| PowerPoint(.pptx) | 発表する、またはスライドを人に渡す | 画面が切り替わるたびに1枚、それぞれ画像として入ります |
| 編集できる PowerPoint | スライド上の誤字を直したい | 同じスライドの各画像の上に、打ち直せる文字が重なります |
| Word(.docx) | 印刷する、書き込む、提出する | 各スライドが時刻の見出しの下に並び、その下に話した内容が入ります |
| Markdown + 画像 | Obsidian、wiki、リポジトリに入れる | notes.md と images フォルダが入り、画像は相対パスで参照します |
| 相手がPowerPointを開かない | 1ページに1枚、レイアウトは固定でそのまま印刷できます | |
| 画像(.zip) | スライドを別の作業の素材に使う | 1スライドにつきJPEGが1つ、ファイル名は時刻です |
| 全スライドを1枚の画像に | 投稿する、チャットに貼る | スライド全体を順番に並べたPNGが1枚 |
| 音声だけ | 聞き返す、別のツールに渡す | 音声だけが小さなOpusファイルに入ります |
| 字幕(.srt / .vtt) | 字幕を付ける、ある場面を引用する | 時刻付きのテキストを、お使いの端末の中で作ります |
PowerPointか、編集できるPowerPointか
素の.pptxに入っているのは画像です。各スライドは画面に出ていたその画面そのものなので内容は完全に正確で、そのかわり一文字も直せません。
編集できるほうは、各スライドの文字を読み取って、その文字を画像の上に重ねます。だから見出しをクリックして打ち直せます。誤字や年号の間違いがあるときに役立ちます。ただし読み取った文字は推測です。図が込み入っているところでは何文字か間違えます。文字を直したいなら編集できるほう、画面をそのまま残したいなら素のほうを選んでください。
WordかMarkdownか
この2つに入る中身は同じです。各スライド、その時刻、そのとき話していた内容が入ります。違うのは、どこに置くのに向いているかです。
人が読むならWordです。印刷する、余白に書き込む、提出する、Officeしか使わない相手に送る——そういう使い方に向きます。時刻は本物の見出しとして入るので、Wordのナビゲーションウィンドウから2時間の講義を目次のようにたどれます。
プログラムにも読ませるならMarkdownです。プレーンテキストなので検索でき、前の版との差分も取れ、10年後でも開けます。書き出されるのはnotes.mdとimagesフォルダで、本文は相対パスで画像を参照します。Obsidian、Logseq、VS Code、GitHubはそのまま読み込めます。
1枚にまとめた画像は、見せるためのもので保管用ではありません
「全スライドを1枚の画像に」は、スライド全体を順番に1枚のPNGへ並べ、各コマに時刻を焼き込みます。この1枚ならチャットにそのまま貼れますし、受け取った人はファイルを開かなくても何の話だったか分かります。
ただしスライドそのものの代わりにはなりません。40枚を1枚に並べると、細かい字は読めません。画像を貼って、.pptxを添付してください。
音声について、そしてなぜMP3ではないのか
「音声だけ」で受け取れるのは、Opus音声の入った.oggです。1時間の話し声でおよそ20MB、同じ音声を圧縮しなければ115MBかかります。
MP3を用意していないのは手を抜いたからではありません。ブラウザはMP3を自分で作れないので、MP3をそのまま渡してくれるサイトは、その変換をサーバーで行っています。つまりあなたのファイルはそこへ送られています。Opusはブラウザが自分で作れる形式で、今のプレーヤーはどれも再生でき、ファイルは端末から一歩も出ません。古い機器のためにMP3が必要なら、.oggを受け取ってから手元のツールで変換してください。
話した内容が入るのはどれか
スライドに残るのは画面に映っていたものです。文字起こしに残るのは、そのとき話していた内容です。この2つは別の情報です。スライドには「制約は3つ」とだけ書いてあり、話し手はそのうちどれが実際に問題になるかを説明しています。
Word、Markdown、そしてPowerPointのノート欄は、文字起こしを各スライドの隣に入れます。字幕の2形式は、文字起こしだけを時刻付きで持ち出します。字幕タブで一度作っておけば、これらの書き出しはすべてそれを使います。
よく聞かれること
- 複数の形式を書き出せますか?
- できます。スライドはすでにブラウザの中にあるので、2つ目の書き出しはもうひと押しで終わります。処理のやり直しも、待ち時間もありません。
- 書き出すと動画はどこかへアップロードされますか?
- されません。動画はブラウザの中で読み、スライドもそこで見つけ、上に挙げたファイルもすべてそこで作ります。この流れのどこにもサーバーは出てきません。
- GoogleスライドやKeynoteへの書き出しがないのはなぜですか?
- どちらもそのままで足りるからです。両方とも.pptxを直接開けます。Googleスライドなら「ファイル → スライドのインポート」、Keynoteはファイルを開くだけです。専用の書き出しを作っても、遠回りして同じスライドができるだけです。
- 時刻が残るのはどの形式ですか?
- WordとMarkdownは各スライドの上に見出しとして入れます。画像ZIPはファイル名に、1枚画像は各コマに焼き込みます。PDFも設定を有効にすれば時刻が入ります。
録画は1本、必要なファイルはどれでも
動画を入れて、一度だけ待ってください。あとはPowerPointもMarkdownも、必要なら音声も持っていけます。すべてタブの中で動き、どのファイルもアップロードされません。